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経済産業省・中小企業庁は2008年版中小企業白書を発表しました。 昨年の中小企業白書は、地域間格差が顕在化している中で、原材料価格上昇や人件 費の増大を転嫁できていないことが、規模別のばらつきの原因となっている可能性があ るとしています。売上が増加している中小企業の特徴は、情報量に加え、安定した品質、 技術交流に積極的であるとしています。そのためには、キーパーソンとなる人材を登用 し、中途採用で実力ある人材をどれだけ獲得できるかが重要だと指摘しています。 今年の白書では、第1部で2007年度における中小企業の景気動向を概観した後、第2 部で生産性の向上、第3部で地域活性化、という2つの重要な政策課題をテーマとして採 り上げ、中小企業の生産性の現状や地域の中小企業が形成しているネットワークの実態 等を示すとともに、中小企業が現在直面している課題の分析を行っています。 |
| ■ 構成 |
| ◇第1部 「2007年度における中小企業の動向」 2007年度は原油・原材料価格の高騰、改正建築基準法施行後の建築着工件数の減 少が発生し、これらの影響を背景として、中小企業の業況について分析している。 ◇第2部 「中小企業の生産性の向上に向けて」 我が国の少子高齢化・人口減少が進展する中、持続的な経済成長を図るためには、 労働生産性の向上が必要である。こうした観点から、中小企業の労働生産性の現状と その向上のための課題を示す。 ◇第3部 「地域経済と中小企業の活性化」 企業の活性化地域間で景況感にばらつきが生じている中で、地域経済の活性化が重 要な課題。こうした認識の下、開廃業の動向、中小企業の事業再生、小規模企業、地 域金融機関との関係、外部主体との連携の現状を示している。中小企業が経営資源の 補完のために外部の主体と形成しているネットワークに焦点を当て、企業間連携、産学 官連携、農商工連携の現状と課題を示すとともに、商店街とコミュニティビジネスの連携 の動きを分析。 ◇平成19年度に講じた中小企業施策の概要と平成20年度において講じようとする中小 企業施策 @付加価値の創造、A経営力の向上、B事業環境の整備等が柱 |
| ■ 2008年版中小企業白書の概要 |
| 第1部<2007年度における中小企業の動向> [ポイント] ○2007年度の我が国経済は、緩やかな景気回復が継続したものの、年度末に足踏み状 態となり、また、地域間や業種間で景況感にばらつきが見られた。 ○とりわけ、2007年度における原油価格の高騰や改正建築基準法の施行後の建築着工 件数の減少は、中小企業の収益に大きな影響を与え、足下では中小企業の業況が悪 化してきている。 ○中長期的な労働市場の変化が生じる中で家計消費が伸び悩んでいることや東アジア 諸国を中心とした海外との競争の激化など、我が国の経済構造の変化が影響している と考えられる。 ○こうした状況を踏まえ、今後とも原油価格の高水準での推移等による中小企業の業況 への影響に十分注視する必要がある。 ○一方、中小企業の業況を改善していく観点から、中小企業の生産性の向上を図り、利 益を確保できる事業基盤の強化を図ることが重要である。 第2部<中小企業の生産性の向上に向けて> [ポイント] ○労働生産性の現状として、中小企業の労働生産性の水準や伸びを統計データを用いて 示すとともに、中小企業が取り組むことが重要な課題を探る。 ○サービス産業の課題我が 国経済で大きな比重を占める中小サービス産業に焦点を当 て、サービスの付加価値向上のために必要な取組、効率化に向けた取組、人的資本の 蓄積等における課題を示す。 ○ITの活用は労働生産性向上を図る上で重要なツールであるが、中小企業におけるIT 資本の蓄積が遅れている実態や、中小企業がITを活用していく上での人材確保や投資 コスト負担等の課題を示す。 ○中小企業のグローバル化への対応が進展する中で、輸出や海 外展開が労働生産性 の向上に寄与する可能性を示すとともに、中小企業が輸出や海外展開を行う上で直面 する課題を示す。 第3部<地域経済と中小企業の活性化> [ポイント] ○地域経済と中小企業の活性化地域間で景況感にばらつきが生じている中で、開廃業 の動向、中小企業の事業再生、小規模企業の活性化地域別の開廃業の状況から地域 経済の厳しい状況を示している。 ○地域における中小企業金融の機能強化中小企業金融の実態や特徴を示すとともに、 担保や保証に過度に依存しない融資の拡大に向けた地域金融機関・中小企業の課題 等、地域の中小企業金融の機能強化のための課題を示す。 ○中小企業のネットワーク形成中小企業が経営資源の補完のために外部の主体と形成 しているネットワークに焦点を当て、企業間連携、産学官連携、農商工連携の現状と課 題を示すとともに、商店街とコミュニティビジネスの連携の動きを分析。 このように、08年版中小企業白書は、“つながり”をキーワードとしている。中小企業が経 営資源の補完のために外部と構築するネットワークに焦点を当て、農林水産業に商業や工 業のノウハウを取り入れる「農商工連携」、商店街の底上げに向けたコミュニティービジネス の促進などを提言している。基本的には前年版を踏襲しているが、地域ネットワークの重要 性をあらためて強調、さまざまな「つながり」をてこに、地域活性化を進めていく方向性を盛 り込んでいる。このことが、地域の中小企業が外部の主体との連携や取引関係の強化を通 じて経営資源の不足を補完することにより、その潜在能力を十分に発揮させることができる かどうかであるとしている。また、地域の中小企業が経済社会の変化に対応したネットワー クを再構築し、新たな付加価値の創造に挑戦していくことは地域経済の活性化を図るため の鍵であり、労働生産性の向上にも寄与していくこととなるとしている。 |
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