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| 亜鉛の排水基準強化 06年12月11日から関連4省令の改正内容が施行へ
「排水基準を定める省令」等の改正が2006年11月10日付けで公布され、06年12月11日 から施行された。(環境省HP) http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7681 今回の省令改正は、水生生物保全の観点から平成15年に亜鉛の環境基準が設定された ことを受けて、その達成・維持に必要な排水規制施策として水質汚濁防止法の亜鉛の排水 基準値を次の通り強化することとしたもの。 ○4省令の亜鉛に関する基準を現行の1リットルあたり5ミリグラムから、1リットルあたり 2ミリグラムに強化した。 ○溶融めっき業、電気めっき業、下水道業など、排水基準達成が困難な業種10業種につ いて、施行後5年間に限った暫定排水基準値(5mg/l)を設定するとした。 ○4省令の施行時に、以前の基準値を適用する一定の猶予期間を設けるとしている。 改正の概要は次の通りである。 ○排水基準等の強化 以下の4つの省令に定められた亜鉛に係る基準を強化する。 [1]排水基準を定める省令(昭和46年総理府令第35号) 別表第二中、亜鉛含有量の許容限度:5mg/l → 2mg/l [2]海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令第五条第一項に規定する埋立 場所等に排出しようとする金属等を含む廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和48年 総理府令第6号) 別表第一中、亜鉛又はその化合物の基準:5mg/l以下 → 2mg/l以下 [3]一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定め る省令(昭和52年総理府・厚生省令第1号) 別表第一中、亜鉛含有量の基準:5mg/l以下 → 2mg/l以下 [4]南極地域の環境の保護に関する法律施行規則(平成9年総理府令第53号) 別表第八中、亜鉛含有量の基準値:5mg/l以下 → 2mg/l以下 ○排水基準を定める省令における暫定基準の設定 排水基準を定める省令においては、改正後の亜鉛含有量の排水基準に対応することが 著しく困難と認められる10業種に属する特定事業場に対して、施行後5年間に限った亜 鉛含有量の暫定排水基準(5mg/l)を設定する。 ※経過措置の中で、排水処理の共同施設については、平成18年11月10日付け「環境省 第33号附則第2条2項」において、当該処理施設に水を排出する特定事業所の属する 業種に属するものとみなして適用することとなっています。 ○猶予期間の設定 改正省令の施行にあたり、新たに定められる亜鉛に係る基準(排水基準、廃棄物の性状 に関する基準等)については、それぞれ猶予期間を設けることとし、猶予期間中は、なお、 従前の例によることとする。 |
| (参考) 中環審、水生生物保全を考慮した排水規制の方向性を答申 −亜鉛の一律排水基準強化を提言− 2006年4月28日に開催された中央環境審議会水環境部会で、4月25日専門委員会報告 について審議がなされ、「水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について」の報告が まとまった。これを受けて中央環境審議会会長から環境大臣に対して答申がなされた。 ○経緯 2003年9月の中央環境審議会答申を踏まえ、同年11月に環境省告示により水生生物の 保全に係る水質環境基準として、全亜鉛の環境基準が新たに設定された。 その後、2004年8月の水環境部会において「水生生物の保全に係る環境基準に関する施 策の重要事項について」が決定された。 この中で「全亜鉛に係る環境管理施策については、水質汚濁防止法に基づく排水基準の設 定等の施策を講じることが適当である」こととされ、併せて、検討に際しての考え方や留意 点が示された。これを踏まえ、同日、環境省は中央環境審議会に「水生生物の保全に係る 排水規制等の在り方について」諮問を行い、水環境部会に設置された「水生生物保全排水 規制等専門委員会」において検討が進められてきた。 ○背景 欧米諸国では、1970年代から水生生物保全の観点から水質目標が設定されていたが、 日本の水質目標の設定は従来、人の健康保護や水域の富栄養化防止に重点が置かれ、 水生生物保全の観点を中心に据えた水質目標は設定されていなかった。 このため、中環審は03年9月に、水生生物保全を目的として「全亜鉛」を項目とする水質環 境基準設定などについて答申。この答申にもとづき、03年11月に「全亜鉛」が環境基準に設 定された。 今回の答申は、全国的に「全亜鉛」の環境基準超過がみられること、その排出業種が多岐 にわたっていることなどから、「水質汚濁防止法」にもとづく亜鉛に関する一律排水基準を、 現行の1リットルあたり5ミリグラムから、1リットルあたり2ミリグラムに強化することを提言し ている。 ただし、現時点で「1リットルあたり2ミリグラム」という排水基準達成が困難な業種について は、経過措置として5年を適用期間とする暫定排水基準値を設定することが示されている。 ○答申並びに規制の概要 新たに水生生物の保全の観点から生活環境項目として設定された全亜鉛の環境基準の 維持・達成を図るため、 ・その超過が全国的にみられること ・汚染の未然防止が必要であること ・亜鉛の排出源の業種が多岐にわたっていること等 から一律排水基準の強化を行い、その基準値の設定に当たっては、亜鉛の特殊性を勘案 したうえで、社会的、経済的、技術的観点等からの適用可能性に十分配慮することが適切 であり、併せて補完的に企業の自主的な取組が重要であるとの観点から、以下のとおり、 結論を得た。 1.亜鉛の一律排水基準の設定の考え方 亜鉛を含む排水に関する排水処理の技術水準や排水濃度の実態を踏まえ、一般的に 用いられている排水処理技術で現実的に適用可能な濃度水準、諸外国における排水規 制の動向、各自治体における上乗せ排水基準の適用状況等を総合的に勘案して設定。 2.新たな一律排水基準値 2mg/l(現行は5mg/l)。 なお、この排水基準は、1日当たりの平均的な排出水の量が50m3以上である特定事業 場に適用するものとする。 3.暫定排水基準 亜鉛の特殊性等を勘案し、一部の業種を対象に暫定排水基準を設定する。 その基準値は現在の規制値である5mg/lとし、その適用期間は5年間とする。 ◆鉱山関連 金属鉱業、非鉄金属第1次製錬・精製業、非鉄金属第2次製錬・精製業 ◆めっき、表面処理関連 溶融めっき業、電気めっき業、表面処理鋼材製造業、建設用・建築用金属製品製造業 (ただし、表面処理を行うものに限る。) ◆無機化学関連 無機顔料製造業、その他の無機化学工業製品製造業 4.企業の自主的な取組の重視 排水基準の強化に加え、以下に示す事項を企業が積極的に行うことが有効である。 [1]現状において比較的低濃度(1mg/l未満)で亜鉛を排出している特定事業場について は、その維持に努める。 [2]現状において比較的高濃度で亜鉛を排出している特定事業場については、排水処理 施設の維持管理の徹底に加え、工程全体を考えた管理の徹底に努める。 [3]その他、企業はより一層自主管理の徹底に努める。 5.今後の対応等 (1)暫定基準に関する今後の対応 [1]国、地方自治体、産業界が一体となって、亜鉛の除去に主眼をおいた技術的指導等の 仕組みづくりについて検討すべきである。 [2]設備投資等に要する負担や工場等の排水濃度実態、適用可能な排水処理技術の開 発の動向等を踏まえ、国においては暫定排水基準の検証・見直しに努めることが必要で ある。 (2)今後の課題 [1]亜鉛を含む排出源は工場・事業場のみならず多岐にわたっているが、排出源とその寄 与率、非特定汚濁源の影響、さらには亜鉛のマテリアルフローについては、十分に解明 されたとは言い難いため、引き続き、国、地方自治体、産業界が一体となってそれらの 解明に向けた調査検討に努めること。 [2]今後とも水生生物に対する亜鉛の実環境中での影響に関する把握調査に努め、現在 検討が進められているリスク評価等の国内外の研究状況を勘案して調査検討を進める 必要があること。 [3]非特定汚濁源については、亜鉛の用途が多岐にわたっているという特殊性から、その 発生源を製品段階から削減すること等は現状では困難であるものの、水生生物の保全 に係る亜鉛に対する総合的な対策としては、それらの可能性についても長期的な課題と して視野に入れるべきであること。 [4]国が主体となって技術的、政策的な支援、さらには官民一体となった取組に努めるこ と。特に、金属鉱業等鉱害対策特別措置法に基づく休廃止鉱山の鉱害防止対策につい ては、今後も引き続き計画的な事業の実施等に努めること。 (経緯等参考資料) ○06.11.09 排水基準を定める省令等の一部を改正する省令案に対する意見募集 (パブリックコメント)の結果について http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7673 ○06.04.28 「水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について」に係る 中央環境審議会答申について http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7099 ○06.02.25 「水生生物保全を考慮した水質環境基準」中環審が水域類型の 指定方針を答申 http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=13079&oversea=0 ○中央環境審議会水環境部会議事要旨・議事録 http://www.env.go.jp/council/09water/yoshi09.html |
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